183系気動車(クリスタルエクスプレス) 最終確認時期:2001年3月

さて、北海道のリゾート車両としてはグリーン個室があり、少々異色かも知れないのがクリスタルエクスプレスです。フロント展望窓下、ライトと同じ高さにLED表示装置があり、列車名が表示されたりします。

普通席は展望席を除いてハイデッキ構造になっています。写真は先頭車部分の普通席全景です。上下に広い窓からは北海道の大きな眺めが堪能できます。ただし、荷物棚は非常に高い位置にあるので、収納は覚悟が必要です。

車内各所には液晶ディスプレイが備え付けられ、列車によって様々なビデオ番組を見ることができます。乗車日、ビデオ放送で「ピンチランナー」を上映していましたが…臨時列車としては文字通りの"ピンチランナー"の同列車の乗車率は(以下略)でした。特に放送するプログラムが無いときは前面展望になるようです。

これが先頭車開放ブロックの座席です。JR東日本のクロハ455・グリーン席部分とフレームが似ています。この時期に作られた、または改座を受けた車両の多くにこの座席と似た形状のフレームが使われています。ちょっとした流行だったかも知れませんね。

背面には個別TVに備えたらしきへこみが見えたりします。センターアームレストにはオーディオユニットが付けられ、エアチューブフォンで音声が楽しめます。シートピッチは960mmです。

北海道リゾート気動車系統の座席はその殆どが小糸工業製(一部天龍工業製)です。道内の新製特急車両でも小糸の座席は一大勢力になっています。強し。

こちら、中間車の普通車開放席。荷物棚が無い代わりに天窓が備えられています。この車両、シーズンに夜行列車にでもするとムード満点かも知れないのですが…。照明はメッシュルーバーのカバーが付けられており、直下は兎も角全体的には柔らかな光になっています。

中間車普通車開放席の場合。先頭車開放ブロックの座席と変化はありませんが、窓がアームレストより下になっており、思いっきり眺めが楽しめます。 窓と窓の間には空調用のダクト穴があります。

眺望については、中間車の方が床面からの高さが高くなっています(先頭車が+30cm、中間車が+74cm)。

デッキから客席へのアプローチ部分。段付き荷物棚とスキーなどの長物用の荷物スペースもあり、その陣容に不足はありません。

客室の外側にあるので、少々目配りに不安もありますが…大抵この手の列車における乗客の目的地は似たり寄ったりなので空港特急や都市間特急よりはまだ気ぜわしさは無いと思います。

この車両は編成中にダブルデッカーが組み込まれており、その共用スペースとしてボックス席区画を出て階段を降りたところにラウンジがあります。

ボックス席区画を出ると、ミニロビーもあります。

後に増備されたキサロハ部分の2階、普通車のボックスシートです。ヘッドレストの上がカバーで仕切られており、「つばめ」ほどではありませんがセミコンパート気分が味わえます。

ボックスシート部分です。完全ダブルデッキのため、荷物収納スペースがありません。しかし、よく見るとランバーサポートの辺りに何やら引っ張るためのつまみが見えます。これを引っ張ると、ランバー部分が手前に倒れて奥に荷物収納スペースが現れます。

中央のテーブルは折り畳み式になっており、脚も細くなっているので、特に使わないときでもあまり邪魔にならないようになっているようです。

階下に入ります。いかにも個室脇の通路と言った感じですね。

グリーン個室です。値段の高いグリーン個室が階下にあるのも少々「?」ですが、落ち着きとスペースユーティリティを考えてこうなったのかも知れません。

大型のソファーシートが並び、収納式のセンターアームレストがあります。テーブルには液晶式のディスプレイが備え付けられており、ここだけは客室単位で随意のチャンネルに切り替えができるようになっています。

ちなみに、先頭部分にある液晶TV(当時)の図。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通(クリスタルエクスプレス)2形式付番無し960mm