281系気動車 最終確認時期:2009年9月

北海道ハイパワー気動車群の元祖とも言える281系気動車。当初、フロント部分のロゴは「HEAT」だったのですが、その後新型車両が次々と登場する中、今は「FURICO」に落ち着いています。283も良いけれど、私はスッキリした281のデザインの方がお気に入りです。

ちなみに、この日のこの編成は途中に試作車が連結されていました。他とちょっと違う台車に萌え。

この角度と日射で撮ると判りますが、貫通扉部分には窓があり、ここから前面展望が楽しめます。オマケに手動ワイパー付き(笑)。

普通席全景です。明るめの内装板に座席カラーのコントラストが映えます。平凡と言えば平凡ですし平均的と言えば平均的な室内ですが、逆に言えばそれだけ洗練されているとも言えるでしょう。

半間接照明の下に2&2で並ぶ座席…今となっては枚挙に暇がないデザインです。振子車両ながら、室内を可能な限り広く取れるようにしています。

まず1人掛席です。車椅子対応座席となっており、座面に固定用のベルトが見えます。

アームレストはここまで上がります。勿論、列車は進行方向が変わるわけで…。

上げようと思えば両方上がります。まさかこんな状態で座る人は居ないと思いますが…。

2人掛席です。レバーで動作するフリーストップの油圧リクライニングシートです。785系自由席部分と同様の座席ですが、背面のポケット形状(281系気動車の方はしっかりしたポケットになっている)やフットレストの形状などに違いが見られます。

今でこそバリアフリー策として定着した座席ヘッドレスト付近の手摺りですが、これはそれまでの振子車両では揺れる車内でごく当たり前の装備でした。今になってみれば、ちょっと時代を先取りしていたようなものですね。

281系試作普通車の座席は、パープルが強めに出ているモケットです。柄の織りは同じようなので、上のモノとの色違いに当たるのですが、北海道はモケット変更など「ほんの挨拶代わり」なので、今後の推移はもう少し時間を見ないと判りません。

座席も微妙に間違い探しの様相を呈しており、通路部分のグリップ形状が量産車のそれと異なっているのが判ります。JR四国の2000系気動車の普通席に見られるグリップと同形状と言われれば納得できますでしょうか。

さて、グレードアップ指定席とやらが出回りだして時間もだいぶ経ちますが、従前283系気動車のみかと思っていたら、他形式の普通指定席も換装対象となったようです。

ぱっと見ると、283系気動車との差違は荷物棚・天井・床面模様くらいになりました。

座席も全く同じなので、コメント云々は特にないのですが、281系の方が窓枠からの余寸に余裕があるのか、肘を置くのが(少しだけ)楽だったのは印象的です。

グリーン席の全景です。283系気動車と同様で、登場次数によって広告の枠があったり無かったり…。

こちら、ある方。しかし、上の写真とは撮影時期が異なるのでその辺の差もちょっとは作用しているように思えます。

真ん中の部分(5番)で、座席は左右の2&1が入れ替わります。この場所には前後の4・6番のB・C席に配慮してアクセサリーポケットが座席側にセットされています。

ちなみに、函館から札幌に向かって噴火湾や駒ヶ岳を拝めるのはD席側になります。

JRのグリーン席は改造・リフレッシュを含めて寸法が拡大の一途を辿っていましたが、この車両はその流れに一石を投じました。1145mmと15mm短縮されています。

絶対寸法が短くなったのに開放感があるのはフットレスト形状変更(跳ね上げかつ小型化)が作用していると考えています。それでも、従来のR27に比べれば広くなった横幅に重厚なアームレストはゆとりの空間を提供しています。

リクライニング角度は大きめになり、ヘッドレスト(枕)とランバーサポート(背ズリと肘掛の間に見える黒いレバーで調節)は利用者の好みに合わせられるようになりました。

オーディオユニットはしっかり付けられていますが、音は航空機によく見られるエアチューブフォン式です。テーブルはインアーム式ですが、そのサイズは大きめ&厚めで通常の利用には困りません。しかし、コンピュータなどの持ち込みは想定外だった頃のものですので、ノートマシンを置いて作業をするといったことは想定にない片持ち型です。

2人掛席です。これを初めて見たとき、思わず「うぉぉ」とか言ってしまったのが私の率直な第一印象でした。

ヘッドレスト周りこそ283系気動車グリーン席の重厚長大路線の集大成のそれより華奢に見えますが、デザインは勿論、可動枕やセンターアームレストの小物入れ(メガネ入れ)などの付帯アーキテクチャに、今後の北海道のグリーン席の方向性を指し示す空気を感じていました。

今、あえて言うとするならばパーツ単位の交換を含めたメンテナンスをしっかりとして欲しいな、と思います。歪んだフットレストフレーム、波打ったアームレスト先端の金属カバー部分、ちょっと剥げたソデ体モケットなど…いずれもグリーン席としてはあまり大目に見られない「隙」であると思います。

車端の隅用です。今は様々なスタイルが出ていますが、この辺はちょっと国鉄を引きずってるかな?機能的には何の問題もないので別に変えないのが悪いというわけではありませんが。

車掌室部分にはオープンカウンターがあり、気軽に問い合わせなどができるようになったのもこの形式から。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1付番無し960mm
普通2付番無し960mm
グリーン1付番無し1145mm
グリーン2付番無し1145mm