785系電車 最終確認時期:2004年9月 | |
JR化後、各社様々な特急車両を登場させましたが、その殆どはなにがしかのインパクトを提供してくれました。しかし、この形式ほど私には印象無く登場していたのはなかったのではないかと思っています。イヤ、マジで(殴)。 でも実際に乗ってみると、中高速域でのとんでもない加速感は驚きの一言です。そういう意味ではシンプルに速く、と言うシャトル特急の本分ではないでしょうか。 |
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基本編成の自由席部分です。撮影当時はまだuシート車両が登場していなかったので、指定席区画には「指定席」の文字に1枚1枚特色のあるリネンが掛かっています。 |
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基本編成自由席です。281系気動車と同じ座席でモケット色と柄が異なっています。シンプル・イズ・ベストを体現するブルーの生地は見たまんまです。シートピッチは960mm、過不足無くと言う言葉がぴったりではないでしょうか。跳ね上げ式のバーレストも備えられていますが、気動車系列のそれとは異なり、レスト部が文字通りメタルフレームのバーになっています。 背面は一般的な網袋ではなく、ゴムバンドによるシンプルな背面になっています。乗車時間を考慮すると、この程度で充分と言えば充分ですが、しばしば(いや、しょっちゅうと言った方が正しいか)伸びきってだらしないものを見ることがあります。 |
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付属編成の室内です。何が違うと言われても困ります。座席色が違うだけです(笑)。 |
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こちらも仕様はすべて基本編成に準じています。違う点と言えば、シート布地の色(と生地の織り)だけでしょうか。スーパーホワイトアロー編成は運用が激しいためか、メンテナンスの弱い点が散見されるケースがあります。シート生地が災いしてジュースなどのこぼれものの跡がそのまま残ってしまうように思えます。これは大きなマイナスでしょう。 メーカーは小糸工業。この形式が出る頃は、サイド(肘掛・ソデ体)がフルカバーの傾向だったんでしょうね。座席デザインにも、ある程度の流行廃りがありまして、アームレストとソデ体が独立したものと一体になったものは交互に流行る傾向があるように思えます。最近は「コ」の字形が全般的な流行ですね。 |
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自由席札幌向き先頭車にはこのような車椅子対応席が改造後付けで設置されています。基本的な設えは283系気動車のそれと同じです。 …ということで、この席は他の席より幅が若干広くなっています。その上、1人掛という極上の引き籠もり環境(殴)によって、狙う人も多い人気ポジションとなっています。1両に2席のボーナスブロック(笑)。 |
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全展開するとこんな感じ。しかしつくづく、壁際・通路側の忘れ去られたフットレストに哀愁が漂います。 |
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さて、785系の新名物の感もある指定席区画「uシート」です。電球色の間接照明に迎えられた車内は乗車時点から暖かい印象を受けます。え?夏なら暑苦しいって?いえいえ、クーラーはちゃんと効いていますよ…壊れてなければ(笑)。 ヘッドレスト通路側にはピョコンと飛び出すように手摺りが付けられています。この手摺り、JRは勿論、私鉄各社様々な形が見られますが、北海道のはカワイイですよね。 |
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uシートです。C-R66ベースのフレームに大型のヘッドレスト、横幅限界まで張り出したシートバックテーブル、網袋横に付けられたAC100Vサービスコンセント…と見た目の重厚感は相当なものです。721・781系と同様にチケットホルダーも備えられています。シートピッチは1050mm、普通車自由席との差別化をしっかり果たしていると思います。 大型のセンターアームレストはプライバシーを保持する目的に充分貢献し、上着掛もヘッドレスト裏面、座席区画毎に取り付けられています。ヨーロピアンタイプのヘッドレストは横を向いても隣席の顔が見えないくらいの大きさです。女性客には受けるでしょうね。 良いことづくめのこの座席ですが、正直なところ伝統メーカーらしからぬ仕上げが散見されます。期間中、数編成に乗り合わせましたが、かなりの数のシートバックテーブルで水平が保たれていません。酷いものになると、左右でテーブルアームが歪み、横方向に水平を保っていないものもあります。写真のテーブルもしっかり下まで下げているのですが、見ての通りで前方にやや傾斜しています。これ、実際に座ってみると実際の角度以上におっかなく見えてしまいます。 チケットホルダーの付け位置が微妙にずれているものは当たり前、実用上の問題はないにせよ、視覚的に精神衛生からはふさわしくありません。日頃、安定品質の座席を提供しているメーカーの製品だけに、不思議に思うのと同時にショックでした。 |
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こちらは旭川側に取り付けられている車椅子対応座席です。車端部のテーブル(隅用)はマガジンラックが一体化した最近流行のスタイルです。 |
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その全展開状態。 |
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札幌側には快速「エアポート」運用を前提とした大型荷物を置くための荷物棚が設えられています。車両全体が新設計の新調のせいか、781系のようなぎくしゃくした後付け感はありません。 |
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座席データ | 座席クラス | 掛人数 | 座席形式 | シートピッチ |
普通(自由席車椅子対応席) | 1 | 付番無し(C-R66類似) | 960mm | |
普通(自由席) | 2 | 付番無し | 960mm | |
普通(指定席車椅子対応席) | 1 | 付番無し(C-R66類似) | 1050mm | |
普通(指定席) | 2 | 付番無し(C-R66類似) | 1050mm |