北海道にあって、札幌〜旭川間は都市間輸送需要が旺盛なところです。従前、同区間内は781系「ライラック」と785系「スーパーホワイトアロー」が運行されていましたが、運行速度や停車駅の違いによるダイヤの偏り、781系自体の老朽化などの懸案がありました。

そのため、789系1000番台電車を投入し、785系「スーパーホワイトアロー」と統合する形で、特急「スーパーカムイ」がシャトル運転するようになりました。現在は、そのスキマに宗谷方面や網走方面への特急が差し込まれる感じになっています。

故に、785系が来るか789系1000番台が来るかは運次第となっています…って誰ですか?「ウ○トラマン」だとか「変○仮面」だとか言う人は、世代がバレますよ(殴)。

車内は785系リニューアル普通席にかなり近い(いや、実際は逆)設えになっています。天井がフラットになっているのが違い、くらいに似ていますね。

あとは、荷物棚から窓枠への流れが成形されているので、視線的にちょっとゆったりと見える感じがすることくらいでしょうか?ただ、車端部のデザインはカクカクしているので、その辺は対照的です。

普通自由席の通常2人掛席です。785系1000番台と異なるのは、脚台の床面に支持板が無いことですネ。そもそも改座した785系と、最初ッから作り付けの本形式では立場が異なるので、仕方ないと言えば仕方ありません。

アームレストと窓枠の間が785系より少し狭まっている(窓が低めになっている?)ので、腕を差し込みにくくなっているのはいかがしたものか、と思われます。最近の新造車にありがちな壁面寄せすぎの弊害です。

座席表地が少々滑り気味なのは気になりますが、座ブトン形状などはなかなかワイドな造りになっていますし、背ズリも必要充分な形状であると思います。この辺は小糸工業クオリティ。

車椅子対応席の1列前、窓側席が逆を向くときに備え、アームレストが内蔵された座席のブロックです。

先述の一般席共々、アームレスト形状がJR東海のTR62シリーズ(700系新幹線普通席)のそれとそっくりさんですが、リクライニングはボタン式になっています。芸が細かいというか、座席屋泣かせというか…。

通路側はアームレストが跳ね上がるようになっています。

旭川側車端(即ち、新千歳空港駅側車端)には車椅子対応の1人席があります。

こちらも肘掛を上げるとこんな感じ。

さて、ご多分に漏れず、指定席「uシート」車両も連結されています。ささやかな差額で豪華(従来比)な座席空間は人気の模様。特に、時間1本の新千歳空港行となる運用では、知っている人の「指名買い」もあるそうで…。

uシート全景です。自由席の2席連窓ではなく、1席毎の独立窓になっており、遠目には国鉄時代の特急グリーン車のイメージを感じます。

座席は、283系気動車のリニューアルで紹介した新型座席の色違いが設置されています。故に、座り心地とか、雰囲気はアレとまるっきり同じです。

故にダメダメさんな場所も同じ…背ズリ下端のフレームがお尻にゴツンと当たる部分は直っていません。アレ、良くないから見直そうよ…。肘掛やその他パーツのフィッティングはさすが小糸工業と思わせる作り込みだけに、余計に目立ち・際だつ欠点といえます。

さて、グリーン車などで大人気のヘッドレストですが、この座席にも設置されています。こちらも妙に厚ぼったくて、正直「普通車ではムリしなさんな」と言わざるを得ないものと断じます。

ウイングアップさせると妙に狭い感じがします。JALのクラスJもこういう感じですが、あちらはこの部分が薄く軽く作っているのでまだ救いがあります(両者共に帯に長し襷に短し、な点がありますが)。中身が無いのにドタマがデカイお前が悪い、と言われればそれまでですが、頭を置く部分をもう少し広くして、ウイング部分をもうちょっと短めにした方が良いと思いますヨ。

何か今のままだと貧乏くさい…。

車椅子対応席の1列前ですが、こちらはテーブル処理が自由席と異なって居るのが判ります。センター部分にアームレストを収納させるパーツを組み込んでいますね。座席重量と回転バランスの関係があるものと見受けます。

お約束の1人掛席です。

全展開させるとこんな感じ。

札幌側には大形荷物置場があります。ただ、空港アクセス列車の荷物置場にしては、ストッパーまで行かずとも、フレームなどによる転動対策がなされていないので、置き方には要注意ですね。

トイレなどの部分は785系リニューアル車と同じような色配置になっています。扉や可動部分は水色に、それ以外を白系統の化粧板にしています。清潔感と、差異を伝達する方法としてはなかなかスマートかと。

車椅子対応の大形トイレは反対側にあります。