100系気動車(初期車) 最終確認時期:2010年6月

JR東日本新世代気動車として投入された…という経緯も、今は昔に近くなってしまいましたね。主に近距離ローカル用途として導入された車両、そのさらに超初期車をキャッチしました。

排障器部分のパイプスカートが特徴的です。

100気動車は110系車内と異なり、クロスシート部分は左右両側とも2列配置になっています。

その他、天井蛍光灯にカバーが付いており、空調がラインスリットになっているなど、見た目はちょっくら高級仕様の趣です。

クロスシート部分は、110系の試作モードと異なり、いわゆる100/110系気動車でよく見るシャキッとした詰物とモケットの張りになっています。

それでも、やはりランバー部分の張り出しが量産車のそれより大きめに脹れている辺りに、初期車でしょ?みたいな風合いを感じ取れると思います。

100系気動車のカオスポイントはドア脇のロングシート。こちらは、初期車でも後期グループのもの。ロングシートが固定で据え付けられています。

4,5両程度しか居ない、試作車カテゴリに入る超初期車のロングシート。もう、この辺から怪しさがプンプン漂ってきます。

勿論、見ての通りで、立席スペースとして(今は車椅子スペースに読み替えられている由)使えるようになっていました。

座席展開時の座り心地ですが、これが意外とイケてる皮肉。元々の座席もそう悪くないのですが、ランバー部分を奥まで使えるので、お好みで座り方を変えられるメリットが意外。

反対側の優先席区画だって、ホラこんな感じ。こちらの座席下にある木箱は運行関連器具が入っているそうです。

この形式が登場した頃は、とにかく在来線活性化と車両の体質改善を念頭に、色々と考えられる設備は出てくる形式に片っ端から詰め込んでみた…って頃でしたね。

そのため、荒削りにして粗野な部分もチラリですが、その野心っぽさが今に思えば新鮮に感じられるのは時代なんですね。

ドアはお約束のプラグドア。でも、この形式でも後期車両は単なる引き戸になってしまったところからして、メンテナンスは面倒があるようです。

閉まればこんな感じ。まだステップは解消されていない頃の車両ですが、段差はかなり低めになっていますね。イマドキはほぼ段差レスになっており、隔世の感です。

超初期車と初期車の境目は床面にも。今までの画像を見ているとピンと来ますが、手前が試作要素込みの超初期車。向こう側が「フツーの」初期車。

さらに、超初期車は外観もちょっと異なります。トイレ部分にもダミー窓があり、扉間は連続窓のようにデザインされています。

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