40系気動車(リゾートしらかみ・くまげら編成) 最終確認時期:2006年10月

「リゾートしらかみ」3人目(?)は「くまげら」編成。それまでの青池・ブナ編成が全体的に寒色系だったのですが、一転暖色をメインとしたカラーリングで出てきました。

イメージカラーは勿論、かの大形キツツキ「くまげら」から。お顔自体は、ブナ編成で確立したフェイスデザインに準じています。

ライトはHIDメインとなっており、ライトの軸線上に位置するともの凄く眩しいです。頭上に相当する方のライトは役に立っているような立ってないような…。

一般席室内全景です。白い化粧板に鮮やかなワインレッドの座席が映えます。

後方から撮ってみるとこんな感じ。前方右側には大形の液晶モニタがあります。

一般席はピッチ1200mmで座面スライド機構を併設した回転リクライニングシートがズラリ…。メーカーは川重コンポになっています。このタイプの座席は、JR東日本でも同時期の座席に多く採用されたフレームとスタイルで、関東でも251系リニューアル普通席などに見られます。背面大型テーブルにドリンクホルダーなど、一揃いの設備は備えており、設備だけで見れば一部走行線区がカブる「かもしか」との対比が何とも言えません。

しかしこの座席、言うほど座り心地が良いとは思えません。ヘッドレスト頭頂部から背ズリ肩胛骨の少し下辺りまで、背面との兼ね合いもあるのか硬め基調になっています。この部分のフィッティングが新鮮な風合いなので騙されがちですが、そこから下、腰椎部にかけての形状が人体追従的にあまり美しくありません。

座席本来の着座正位置、腰を深くしっかり腰掛ると、おへそのあたりがデプッと出っ張るように落ち着きます。背中が綺麗なS字を描けずに×。調子に乗って座面スライドなぞやろうものなら首都圏の腐れロングシートとイイ勝負の酷さに…。座面も横の厚みに騙されちゃイケナイというアレですから。500円の指定席料金相当と言われればそれが一番の誉め言葉かも知れません。

秋田発であれば最後尾車両(1号車)には車椅子対応席があります。

全展開するとこんな感じ。

肘掛が上がらないタイプのためか、座席はこのように通路側にも固定できます。

デッキへの仕切扉は「ブナ」編成に準じた石造りを模したアレ。

運転席後ろには例によって例の如くフリースペース兼イベントコーナーがあります。

運転席直後の展望席。眺めがよいかと言われると微妙です。運転台機器が少しせり上がってるのでオトナでもクビをヒョコッと出す必要があるように思えます。

いわんや、子供向けではない感じアリアリ。世のオトーサンはその辺ご了解の上。

こちら、一般的なベンチシートですが、背ズリ上端の特徴ある出っ張りが不思議です。背中形状に合わせた、と言うよりこれに横座りして肘でも置かせようか、と言う感じの形状です。

運転台後ろにはこのような乗車記念スタンプもあります。台紙は「青池・ブナ・くまげら」の3種がそれぞれの編成に用意されています。実は、弘前駅改札には…(自主規制)。

2号車、セミコンパートメント区画(ボックス席)です。この車両はそもそも「くまげら」の為の改造車ではなく、当初4両で登場した「青池」編成のセミコンパート車2両のうち1両をさらに改造したものです。そう言う意味では安上がり…?

通路の大きな側窓や、窓間の手すり周りの無機質さに開放B寝台車の雰囲気が醸し出されているのがシュールでもあります。残念ながら(?)、照明は蛍光灯ではなく天井のスポット光ですが。

この区画、新幹線接続や景勝地通過時刻が夕暮れなどと言った、時間帯が良い便は旅行会社が総押さえしてしまっている場合(それも観光バスと組み合わせ、途中部分だけ)が多く、指定を取りやすかったり取りづらかったり…が激しいようです。

撮影日の便もまさにそのケースで、弘前〜深浦間のみ団体が総枠押さえしていたために東能代〜秋田間では文字通り「もぬけの殻」。車掌さんの苦笑いに悲哀とも苦悩ともつかないモノを感じます。

ボックス席のノーマルモードです。肘掛のウレタンブロックはモデルケース的に配置してみました。ボックス間ピッチは公称1800mmのようですが、実測寸で1830mm程度のようです。

座り心地ですが、背面・座面とも後述のお座敷調フラットモードへの移行を前提としたクッション形状になっており、あまり誉められた座席形状にはなっていません。

そのお座敷調フラットモードの状態。ゴロッと寝っ転がれば、「ゴロンとシート」より広めの空間が楽しめます。尤も、1人で使えたから言えるわけで、4人以上だとタダの山小屋的雑魚寝…。

ちなみに、この状態で上半身を起こしていると、ヘッドレスト部分がのめり込んでくる形になるのでちょっとしんどいですね。

両車端部には通路切り返しの関係で、ちょっと狭めの4人用ボックスがあります。6人用ボックスとの仕切部分には列車パンフレット等の状差しが見えます。

そのフラットモードの状態です。

6人用ボックス座席を縦撮りしてみると、通路側手前の脚台部分に何か取っ手が見えます。要はフラットモードにする時はこれを引っ張ってくれ、と言うモノであります。

ちなみに、フラットモード時の脱着式アームレスト(ウレタンブロック)の置き場ですが、オフィシャルな場所は特にないモノの、開いてれば頭上の荷棚に放り込んでおくのが通常だとか。

窓側にはこのようなプッシュボタンが見えます。

先ほどのボタンはこの区画の頭上にあるスポットライトのスイッチになっています。

この一面オレンジ(と言うか朱混じり)は何か凄いです。実際に乗るとデッキのほの暗さにここの灯りがありありと目立ちます。

こうしてみてみると洗面台だけ強烈なカラーコントラストを発揮しています。逆に言えば、目印と言うことが言えます。恐らくそれを狙っているものと思われますが…。

ワザとストロボを点けないで1枚…うわぁ、何だか場末のアヤしいお店みたいな雰囲気がありありです(笑)。

2号車、セミコンパート車のデッキにはこんな見慣れぬ扉…何かと思えばここが喫煙室という名のガス室…。

夜の6号運用時に秋田到着を1枚。こうしてみるとつくづく窓のデカさを実感します。

ドア脇、トイレ区画の外面には「リゾートしらかみ」ロゴと、クマゲラの絵が出ています。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1不明(川重コンポ)1200mm
普通2不明(川重コンポ)1200mm
普通4or6不明(ボックス)1830mm