58系気動車(Kenji) 最終確認時期:2003年9月

元々、イベント向けジョイフルトレインとして登場した「Kenji」ですが、今は各種臨時列車などにふんだんに投入される「割と便利な編成」となっています。伝え聞くところでは、E751系がまだ「Sはつかり」で入っていたとき、車両故障でダウンした代車がこれだったとか…鬼だ…JR東日本…。

休みシーズンの恒例列車となったような感もある、三陸海岸を1周駆け抜ける「ぐるっとさんりくトレイン」で運用に就いた時の写真です。

車内は全普通席となっており、2&2配列でリクライニングシートが並びます。盛岡から八戸方向に向いて進行方向右がピンクの座席、左がブルーの座席になっています。

天井のルーバーが凝ってますが、照明はその横にカバー付きで飛び出ているところが…あれ?

座席は970mm(推定)ピッチで据え付けられた回転油圧リクライニングシートです。独自仕様で、類似フレーム例が無いやや珍しい座席です。

リクライニング角度はそう大きくなく、また肉厚のクッションが夏場は少々暑苦しいかもしれません。テーブルは各所の後付改造で見られたタイプで…これが結構チャチイんだ。

列を転じて、ピンクの座席を見てみると、仕様は同一で色違いなだけです。アームレスト先端の銀色は灰皿、リクライニングはアームレスト先端のレバーで行う少々古典的なタイプです。

勿論(?)、灰皿はありますが、一般的な運用時については全車禁煙になっています。

2号車(運転当時は自由席)の八戸側には、このような変則1&2配列のグループ向けユニットがあります。

こんな向きで座席方向を変えることができます。これならグループ利用や宴会でも大丈夫ですね…テーブルはありませんが…。

展望席に入っていきます。1・3号車に4列ずつ、階段状になった展望席が据え付けられています。1番席は勿論運転席直後の展望かぶりつき席、ご予約はお早めに。

展望席の座席はR36のフレームに近いリクライニングシートになっています。R55のソデ体にも近いですが、リクライニングレバー周りの縁取りと、アームレストの角度がやや異なります。背ずりはアームレスト上まで張り出したワイドタイプ。正面から見るとちょっと鈍重に見えます。立派に見せるためには、背ずり寸法も少しかさ上げしないとダメですね。

ノーマルデッキに比べ、座席自体の暑苦しさは薄れています。しかし、背面テーブルは高さ補正など一切されていないので、テーブル使用時にちょっとでも足を組み替えに蹴り上げようなら、テーブル上のジュースにお茶は…。

ジョイフルトレインに欠かせないのがカラオケセットだったりするのですが、基本的に車内完結のためにLDカラオケがメジャーでした。しかし、こいつは違う…よく見ると「Super-BeMAX'S」…通信カラオケですかい。時代は変わりましたねぇ。

八戸方向に向けて最後尾車両のトイレ部分は改造され、着替え・授乳などに使える多目的スペースになっています。

改造された洗面台、従来の枕木方向を向いていた頃より広く、取り回しもゆとりがあるように思えます。最初っからこっちの方が良かったような気もしますが…。

最前列からはこのような眺めが楽しめます。

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