211系電車 最終確認時期:2006年1月 | |
民営化移行が既に見えてきていた1985年、新幹線100系と共に次世代車両(当時)の標準形的位置づけで登場した車両ですね。軽快なイメージは今もなお健在です。しかし、増結用とその後の増備車はオールロング、その増備スタイルが仇となり、観光モードの東海道線ではちょっくら嫌われ者だったりします。 軽快なデザインとすおう色の座席は私の心をガッチリと捉え(笑)、座席趣味へのめり込むきっかけの一つであったと今思うに感じるところであります。当たれば(クロスシート)ラッキー、外れたら(ロングシート)最悪と、新橋側のカーブから特徴あるお顔が見えるとロシアンルーレットの気分でありました。 ちなみにこちらは0番台。夏・早朝の沼津で撮影しております。甚だ余談ですが、JR東海という会社は真夏なのに冷房入れません…そこまでしてケチって守るモノとは何ぞ(嘲笑)。 |
|
耐寒耐雪構造で上野口に登場した1000番台。違いという違いは殆どありません。強いて挙げれば非常用ドアコックのフタの大きさが違うとか(泣)。 先の0番台にも共通していますが、ドア部分の線路方向に渡した吊革(三角形吊輪)は登場後暫くしてから増設されたものです。後で出てきますが、元々は無かったブツ…。 |
|
東海道口の増結編成(2000番台)・上野口ロングシート(3000番台)はオールロングシートで登場しています。両者とも、本来は荷棚などにネイティブな違いはありますが、スミマセン、めんどいので一緒くたまとめてつけて3000番台車内画像で紹介。 登場当初のこの「大ロング」は、精神的に高まる旅立ちの感慨を一撃の下に粉砕してしまう強力なヴィジュアリティであったと未だに思っています。やはり、ちょっと萎えてしまいます。勿論、通勤路線としての東海道線などにおける詰め込みピークへの貢献という面の無視はしません。ソレでお世話になったこともありますから。 |
|
長らくのクロスシートのあり方を一気に変えたと言って過言ではないFRP成形フレームのクロスシートです。窓側にあった小テーブルは無くなり、代わりにテーブルキセが半月状に少し張り出してジュース缶(但し細缶)を置けるようになっています。 少々いただけないのは窓。立て付け技術がまだまだだったためか、すれ違いなどで「バァン」と大音響を立てます。 通路側への配慮か、握り手も大きなものが設置されました。なかなかよく似合っていると思います。そして、つくづくこの蘇芳色のモケットがたまらんですね。 |
|
座席本体は113系のシートピッチ改善車と同じ1490mmですが、薄め基調の詰物のせいかデザイン処理のお陰か、狭々したイメージはそれほどありません。背ズリがやや低いかも知れませんが、この辺は未計測。 座り心地ですが、日常的に体感できる鉄道車両のバケットシートはこれが初めてだったこともありますが、ズモッとしてバスッと身体が填り込む座り心地は新鮮であり驚きでした。しかし、この座席、詰物のヘタリが予想以上に早く、久しぶりに乗ったりすると腰回りがゆるゆるとしてしまいます。この辺はメンテの問題、所定年限でちゃんと詰物を替えないとイケマセンね。 |
|
ここで見て欲しいのは、クロスシート背面のFRP造形。基本フレームは左右両方どちらの据え付けにも対応し、利用すべきポジションに合わせてパーツを填め込めばどうとでもなると言う造り方はまず合理的、そしてフレーム下に掛ての優美なカーブにロングシートへの空間配慮と造形美を感じずには居られません。 ハッキリ言えば、このカーブ造形、鉄道車両こと内装という観点にして珍しく「凄くエロい」と思います。ここにフェチっ気を感じた方は重症です。惜しむらくはこの形状を活かすためか、足元が空間になっているので、冬場は寒風がササッと通り抜けていきます。 |
|
そのボックス背面のロングシート部分。戸袋窓を活かした2人掛です。クロスシート背面側を見ての通りで、アームレスト用パーツが組み付けられています。この辺の造り込みというか、作り手の「ココロ」を感じるモノがあります。 |
|
0/1000番台に乗ってみたら見上げて欲しいのは天井。蛍光灯が贅沢な配置で設置されています。ドア部/ロング部/ボックス部でそれぞれ対応する長さの蛍光灯が配置されているのです。 113系から比して圧倒的に感じる「明るい」という印象は、化粧板の明るさもさることながら、この辺の照明配置にもあったのではないかと強く感じます。 |
|
ピンと来ない方のためにアングルを変えて撮ってみました。中吊りが少々鬱陶しいのですが…ロングシート部分とクロスシート部分で蛍光灯の長さが異なっているのがお判り頂けるかと。 |
|
3000番台のロングシートを。お見事なまでの11人掛の長々しいバケットシートです。座面が薄造りに見えますが、これが結構しっかりしています。詰物をしっかり入れたモノであることが伝わってきます。コレに限ればE231は逆立ちしても無理(笑)、出直してこい、くらいに。 JR201系で行われたロングシート「3-1-3色分け」ですが、この形式では特に行われていません。それでも、何気なく眺めると気付くのが11人掛を「4-3-4」で座面パーツ分していたりします。 |
|
車端のロングシートは5人掛、今までならボックスが入っていたのですがそれは無くなりました。 |
|
反対側には優先席。JR東日本的優先席カラーリングですね。 |
|
1000/3000番台には投入当初から寒冷地対応の半自動対応押しボタンがありました。 |
|
こちら、ちょっとバージョン違い。ボタンの色と周りのフチの形状が異なっていたり…。 |
|
既に昔語りですが、まだ禁煙が「区間禁煙」だった頃、ロングシート車にも灰皿(吸い殻入れ)がありました。何処にあったかと言われれば、このようにドア際に何かカワイイ吸い殻入れがくっついていた次第。 |
|
その吸い殻入れも全面禁煙となった今は固定用のフックがあったことを示すビス穴を残して撤去されました。 |
|
車両選択に戻る>> |
座席データ | 座席クラス | 掛人数 | 座席形式 | シートピッチ |
普通 | 2 | 不詳 | 1490mm(ボックス間) |