455系電車 最終確認時期:2002年8月

東北地方へ旅行に行くとまず間違いなく1回は巡り会える車両です。元々、急行をメインとして東北各地で活躍していましたが、急行の撤退を受けてローカル運用に就くようになりました。

719系・701系と共に様々な運用に入っていますが、その主たる「戦場」は南東北になっています。

磐越西線は喜多方・会津若松といった観光地を持ち、フルムーン需要も少なくありません。そのため、支線のような路線にもかかわらず特急「あいづ」(旧)と言う上野からの昼行直通列車も最後まで残るなど、輸送需要が旺盛な一面も見せています。

その路線にあって455系の快速列車に1両だけですがグリーン車を持った車両が作られました。主として快速「ばんだい」に投入されましたが、現在は定期仕業からは引っ込んでしまい、思い出したように東北各線(それでも磐越西線での目撃例が多い)で走る程度です。

リフレッシュを行った455系のボックスシートです。首都圏113系・167系で施工された手順をベースに行っています。ソデ体フレームの交換、モケットのバケット形状化などでホールド性は向上しましたが大振りなこの車両のボックス席にしてちょっと着座姿勢などに不満を感じます。

老朽化などを踏まえ、仙山線などでは719系への置き換えが進行し、活躍の場面が僅かずつですが狭まりつつあります。床板の妙なゆるみが気になる今日この頃です。

リフレッシュが行われた車両はオールクロスシートからセミクロスシートへ改造が行われています。勿論、乗降の関係で車端に人が溜まることを受けてのものですが…。

一頃は快速「ばんだい」限定だったクロハ455込みS-40編成の「ハ」部分です。

どこから持ってきたか不明ながらR51Nが910mmピッチで設置されています。モケットや肘掛の色こそ全く変えられていますが、ストッパーさえ効かないその着座感はシーラカンス級の古さと希少性を兼ねた物になってしまいました。

ちなみに、グリーン席に続いてこの座席の扱いは「普通指定席」でした。

いよいよグリーン席です。定員12名、首都圏を除くと普通列車グリーン席は九州(宮崎空港関連)・瀬戸大橋線・東北本線(青森地区)と、数える程しかありません。その中にあってこの設備のために号数付き快速名が設定されるという破格の待遇がなされていました。

さりげなく読書灯が奢られているなど、新幹線からの乗継を意識した豪奢な空間造りに目を引きます。

1210mmピッチで配置された回転油圧リクライニングシートは、同区間を走る特急車両のグリーン席を凌ぐスペックを備えています。座席自体は盛岡地区のジョイフルトレインやJR東海の「リゾートライナー」等に装備された座席と系統を同じくするソデ体がポイントです。現在でもJR北海道のリゾート特急車両で見かけます。

しかし、登場後ロクなメンテナンスを受けていないらしく各部がガタガタ、センターアームレストもだらしなく垂れ下がっています。2002年11月末で引退した「ビバあいづ」編成もその末期の車内アコモデーションの荒れ方が尋常でないことを鑑みると…ひょっとして、メンテ下手なんですかね?

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通2R51N910mm
グリーン2不明1210mm