E653系電車 最終確認時期:2008年8月

485系の後継車両として、主要駅停車形「ひたち」に投入されたのがE653系です。勿論、列車名は「フレッシュひたち」となるわけですが…それを聞いた時にクラッシュ→トラッシュと脳内で連想ゲームをしてしまった不謹慎者は私です(笑)。

車内は直線イメージを主に、所々でカイダックによる横梁がアクセントのように入っています。しかし、これも初期車のデビューから10年以上経つんですよねぇ。

小田急的に言うところの「VSE」に対する「EXE」に似た関係を見てしまうのですが、輸送力に重きを置いた車両と言うことからか、普通席のみ910mmピッチで座面スライド機構を併設した回転油圧リクライニングシートが装備されています。

この座席が本格的に導入されたのはこの形式が初となったのですが、まだ初期の品で練り込みが浅かったのでしょうか、座面スライド部の動作不良は「新車展示会」でもバッチリという情けなさでした。最近増備された車両ではその不具合もだいぶ改善されては居ますが…。

もちろん、単にシートピッチを910mmにしたわけではなく背面・脚台の形状を工夫して限られた空間を最大限利用できるようにしてありますが…乗り降りの激しい主要駅停車形にして、先座りしている使い慣れた人にハナっから通路側座りをさせるようなピッチは今時にして充分に貧弱ですよね。

上野駅で行われた新車展示会で配られたパンフレットには「シートピッチは910mmとワイドに…」とあったのですが、485系時点ですでに910mm、何がワイドになったのかよく判らない誇大広告(限りなくブラックに近いグレー…笑)まがいの宣伝文句が並んでいました。

基本編成の4号車には車椅子対応ブロックがあります。対応席の前席は背面テーブルが使えないことから、アームレスト脇に収納形小テーブルが備え付けられています。

車椅子対応座席。肘掛は跳ね上がりませんが、固定用のバンドが見えています。

全展開させるとこんな感じ。上り方向では、ちょっとロンリーな気分に浸りたい人に人気があるとか無いとか…。

4両編成の増結用編成の、さらに後期仕様車の車内全景です。基本的には、初期投入車と変わっていないのですが、天井の空調ルーバー形状や仕切り扉のスモーク扉などに若干の差違を見て取ることができます。

座席も基本的に変わっていないのですが、ヘッドレスト端部に手すりが増設されています。最近の座席の流行なので、取り立ててどう、と言ったモノではありません。

座席趣味者としては、座ブトン下端、ソデ体と接合部分の切り込み形状に見える形状変更であったり、座ブトン先端部の形状がややソリッドになった辺りにドキドキしてしまいます。さらに言えば、背ズリではヘッドレスト下、パープルとブラックのカラー境目部分における切込角度の違いに至っては気付く方がビョーキなので気付かない方が幸せです。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1不明(JCAS製)910mm
普通2不明(JCAS製)910mm