31系気動車 最終確認時期:2005年3月

国鉄末期、九州ローカル輸送用として製造された車両です。私は、この車両についてはイイ思い出を持っていません。乗っていた特急「あそ」の前で立ち往生し、接続する「SLあそBOY」に乗れなかった(後日乗車)と言う恨みの車両でもあります(笑)。

座席は新幹線0系の発生品だった転換クロスシートW12を流用しています。1人掛の方はW12改と呼ぶべきでしょうね…。

こちら2人掛席。モケットこそ鮮やかなワインレッドですが、W12そのままです。勿論、通路側の小テーブルもバッチリ…。新幹線時代と違うと言えば、立席対応のためか手摺りが大型化されていますね。

結果的に1&2配列となり、立席エリアも相当あって輸送力的にもまずまずと言えます。そのためか、単行運転でコロコロ回される運用が多いみたいですね。

時は流れ、"水戸岡ドクトリン"の影響はここまでやってきました。紫をベースとしたドットメッシュパターンのモケットに表地が変えられています。

その2人掛、肘掛などに変化は見られませんが、通路側の回転収納小テーブルは撤去され、フタの部分が封印されています。

さて、列車というモノは外観がガラッと変わって「うっひゃぁ」と言うことも多いのですが、私は内装でそれを喰らう事が多いようです。

宮崎へ行った折、慣れぬブランド牛を食した胃袋を抱えたまま何の気無しに列車を眺めに南宮崎駅へ行ってしまったのが運の尽き…。自らの31系気動車像が音を立てて崩壊していくことになった一瞬でした。その驚きのあまり、胃袋の中身ごともうどうなるモノかと…(失礼)。

ちなみに、この写真は座席屋のみが解る認定聖地・高鍋駅で撮影です。その有難きロケーションたるや、もう高千穂も高天原も目じゃありません(罰当)。

言えば「何か変・凄く変」…もうそれ以上の表現はできません。噂で座席がひっそりと異なっている車両が居ることは伺っていましたが、見ての通りでひっそり所じゃありません。

どの位違うかと言えば、岩倉具視500円札と聖徳太子一万円札を並べて「ね?微妙に違うでしょ?」と言う位違います。

一応、転換クロスシートですが…見た目があまりにレトロです。地方私鉄の転換クロスシートでとても目撃例の多いフレームに通じています。

W12ほどではありませんが、背ズリ転換に連動して座面も微妙に角度が変わります。でも…何が違うのです、そう座席的に「画竜点睛を欠く」という感じが拭えないのです。

優先席。もうこのご時世にして堂々シルバーモケット。逆に貴重品かも…。

でも、ちゃんとトラップが仕掛られています。1人掛席、それも1席だけW12改が鎮座…何を考えてるんでしょ…。座席数(1&2をセットとすれば)から見てもあまりに理不尽なポジションです。

2人掛席。その際立ったフレームと握り手に凄くトーンとしての脱国鉄的シルエットが重なります。

さて、このシリーズ、座り心地がイマイチな理由ですが、座面のリンク連動が小さすぎて体勢的にお尻が前に出てしまいます。

座面が腰からお尻をしっかり支えていないことになっているのが原因です。背もたれも背もたれ中央から腰にかけての飛び出し量が0同然の上、フレームに近くなる背もたれの端部ほど出っ張っているという目も当てられない形状が原因です。

端部の座席は方向固定。これはW12を乗せたままの車両でも同様です。

W12改側には1人掛が撤去された跡が残っています。今は体の良い立席スペース…。

公共空間でのピクトグラムはかなり共通化されましたが…あっ、古いバージョンが残ってる(笑)。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1W12改910mm
普通2W12910mm
普通1型番不明910mm
普通2型番不明910mm