121系電車(ワンマン仕様) 最終確認時期:2013年11月

高松地区の主力車両…だよね、な、121系電車。オペレーションコストを削減する目的よりは、時間帯次第で2両でも持て余す悲しき輸送需要に対応するのが目的な感のワンマン対応車が登場。

帯色を先祖返り的に変更し、見た目、かなり雰囲気が変わりました。走り出すと、やっぱりガコガコな加減速は121系まんまですが。

側面3ドア、ワンマン運行時は、進行方向先頭車の1・3番目のドアだけが使用されます。ドア脇の戸袋窓を改造し、出口・入口表示がデカデカと。

第1編成のドア上には、乗降センサーが設置されていますが、トップの編成写真の通り、第2編成では省略されているようです。

車内全景は、7000系電車や1000(1500)形気動車のようなロングシートとクロスシートの変則配置となりました。

中央ドアから点対称的な配置になってますね。

乗務員室側から視ると、ちゃんと車椅子対応区画も設置されていることが判ります。

ロングシートに改造された側、元のボックスシート部分の下の蹴込み板も、従来部分と違和感なく溶け込んでいます。

多度津の仕上げの良さが光りますね。

4人掛のボックス席から、3人掛のロングシートに化けた部分です。

こういう時、JR東日本では得てしてバケット化もドサクサ紛れに施工しちゃったりしますが、こちらはスプリングバウンスが効いた従来タイプのものを設置しています。

車端部は登場当初からロングシートのまんまですが、ドア脇にワンマン用の整理券発行装置を取り付けたこともあるのか、ソデ仕切がしっかりしたブ厚めのもので、肘掛調になっています。

奥の車端部も機器箱の形状から穏やかに肘掛に近い機能を持っており、これらに肩部を寄せれば、真ん中に挟まれる3人にもそれなりのスペースが維持できる、結果オーライで三方良しな設えになっています。

最近の新世代車両は、こう言う視点というか発想が欠落した設計が主流で、寸法取りは使い手目線の重要性を改めて強調したく。

車端部は特に弄られて居らず、ロングシートのまんまです。強いて言えば(大多数にとってはこっちが主か)、側窓にLEDによる行先表示装置と、戸袋窓に出入口表示灯を埋め込んでいるのが変化。

右荷棚に見える黒い物体は、先の整理券発行装置を使わない際のカバー…ここに置きっぱかよ(それでもおイタされない感があるのは良いことか)。

クロスシート部分は、以前と変わらず、ショルダー部が切り欠かれたボックスシート。

この113系世代のフレーム、211系世代の手摺、狭幅の通勤車規格故のショルダー部の切り欠きという何とも言えない要素の集合体、もうコレに会うだけで…濡れるッ。

ロング改造されたボックス部の窓間に目をやれば、荷物や帽子掛けのフックが撤去されています。

アレが出たまんまだと、着席や立ち上がりに支障が出ますもんネ。

乗務員室後ろは、ワンマン運用時の取り回しのため、座席が撤去されています。

瀬戸内海を挟んだ宇野側にも、似た様な改造を受けた213系電車が居ります。あちらは運転台後ろが雪合戦の構築陣地みたいな要塞感もありますが、こっちはまだライトな風味。

運賃箱は、ワンマン列車でよく見るタイプ。使わない時は、ドア戸袋側にクルッとしまえる様になってますね。

よく見りゃ使用時はモーター点検蓋を塞いだ格好になってる…。

車体幅を除けば、211系クロスシート車に通じる座席配置感覚を持った車両です。

天井も…と見遣ってみれば、211系なら戸袋ロングシート部分にあるショート蛍光灯が無いんですね。クロスシートとドア上区画、車端ロングの部分にのみ蛍光灯が設置されています。

JRへの引継後も運用コストが抑えられる様に、という設計陣の親心(だよね?)。

また、貫通扉の框にはドア上と同様の情報提供装置が設置されており、停車駅や運行案内などが表示されます。

さっき見た運転台後ろ区画、一見目立たなかったけど、向かって左側には、スタンションポールがドーン。

その奥にはちょっと控えめなゴミ箱さんがスタンバイしています。

また、乗務員室に近い側のドア間ロングシートは、一部が車椅子対応区画として整備されています。

ドアは、注意喚起のための黄色テープがドアの縁や、床のラインに貼られています。

半自動運用時のボタンは、概ね大人目線の高さに設置されています。小学生くらいだと、ちょっとしんどいかな。

車両選択に戻る>>