187系気動車 最終確認時期:2005年11月

国鉄形気動車の楽園、偉大なるローカル線等々…様々な呼び名が付けられている山陰本線ですが、体質改善と高速化は着実に進行しています。187系気動車、2エンジン+制御振子車体で登場し、瞬く間に山陰本線の主力となっています。

しかし、耕耘機もビックリの騒音と振動は何て言ってよいモノやら判りません。しかもまぁ、この簡易運転台みたいな顔が先頭部というのも「割り切ってる」というか「手を抜いてる」というか…(笑)。

室内全景です。室内は大別すると2種類、車椅子専用ブロックの有無となります(窓割りなどでもうチョイ区分けはあるみたいですが、その手は詳しい別のサイトでドゾ)。

んで、こちらが車椅子対応ブロックのある車両。得てして指定席側の車両となることが多いです。車内はカバー付蛍光灯に空調関係の最低限度のスリット、パンチング穴が有りながらも事実上の「板」の如き荷物棚と、185系気動車を最近造るとこんな感じと言わんばかりの殺風景です。

地味に見れば、荷物棚は振子運転に備えて少々角度が多めに付いていたりしますが…。

普通車のみの構成で、2人用座席は西日本テクノスのWRK241が装備されています。683系電車の普通席を彷彿とさせるフォルムは出自が同じ、と言うことを物語っています。リクライニングボタン位置の変更や、フレーム形状の変更による軽量化がなされています。背中には網袋もあるのですが、随分と小型化されています。あまりモノを詰め込まれたくないのでしょうね…。

座り心地は総じて硬め安定と言ったところです。ちょっとフワッと感が薄れ軽量化のせいか、コスト優先の地が出ているのか、背もたれの剛性というか安心感が少々薄れています。683系のWRK123/124よろしく、背もたれ下部のフレームが腰骨にゴツッとぶつかるのは誉められません。背中を「どっしりとあずける」というものではなく「突っ返してくる」感じと言えば良いでしょうか?

さて、もう一発WRK241を。センターアームレストがちょいとハネ上がってます。通常、私の座席写真ではこのような場合はNG処理をして、掲載しないようにしているのですが、この座席についてはセンターアームレストがこれ以上下に落ちない(セッティングミス)となっているので、参考までにあえて撮影したモノです。

納入元のJR西日本テクノスが悪いのか、メンテをしている工場が悪いのか…何れにしても用を為さないセッティングだけは止めて欲しいモノです。

益田側(1号車)には車椅子利用を想定した1人用座席(WRK122)があります。先ほどのWRK241もそうですが、ヘッドレスト両脇には手摺りの代わりにグリップが設えられています。振子動作時ならずとも揺れる車内で掴まりどころを提供しています。

そのWRK122を全展開してみました。移りやすくなっているアームレストが特徴的です。こうしてみると判りますが、リクライニング角度は結構なものです。シートピッチ970mmは標準的と言えば標準的です。

窓枠などが126系気動車に通じていますが、かなり薄っぺらな素材を使っているのが感じ取れます。室内全体的にペラペラと言った方が正しいでしょう。フルスピードでトンネルに入ると、気圧の関係で集中型クーラーが乗っている天井がボコンと上下するのが判るくらいです。私はそんな光景、新幹線の2階席G席でしか見たことがありません。

WRK122は乗り移りを考慮して通路向きで固定することもできます。いや、ただそれだけですが最近は多いですね。

車椅子対応の大形扉となったトイレ。しかし、東日本でよく見られる開閉ボタンではなくドアがレバーノブ式となっています。アナログですが、これはこれでしっかり扉が閉まったかどうか判りやすいと言うことは言えますね。

主に自由席側のデッキにある喫煙スペース。故に、客室内および他のエリアは全面禁煙です。

車両選択に戻る>>
座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普 通1WRK122970mm
普 通2WRK241970mm