223系電車(0番台・未換装車) 最終確認時期:2004年5月

関空直通快速用車両として開発・投入された223系0番台、当初はチェックインサービスを想定したカーゴスペースや指定席等がありましたが、いずれも今は昔の話となってしまいました。その後、紀州路快速用として幾分か増備が行われています。

車内全景を見ての通りで、近郊形に位置する車両にして1&2配列と、スペック上の数値は「はるか」グリーン席並の豪華さ(笑)で迫っています。

1人掛のWWK101です。登場当初、極めて目新しかったものとして、ヘッドレスト部分で折れ曲がるダブルリンク機構がありました。メーカーはさっくりと伝統の小糸工業(恐らくエクネス社パテント扱い…)ですね。

シートピッチ910mmを体感的に広く、かつ現実の着座姿勢により近く、そして大形手摺りをガッツリ直角持ちできる…と三拍子揃ったこの機構は「西日本もここまでやったか」と言う驚きで迎えられた(はず)でした。

1人掛席のアームレスト台座部分には謎のプルトップがあります。これは大形荷物を座席ソデ体で括り付けるための固定ヒモのヘッド部分でございます。この荷物置場の想定で通路部分がやけに広く取られるようになった、と言うわけです。

2人掛、WWK202はWWK101を横に2人分としただけ、ただし荷物固定用のヒモはありません。

1人掛から繋げて、改めて考えてみると可動部分が多い上に1日当たりの方向転換に伴う運用数の多さもあってか、ダブルリンクのヘッドレスト折損が多発しているようです。

そのせいか、2003〜2004年に掛て急ピッチで223系2000番台タイプの一般的な転換クロスシートに改座が進行しているようです。そのため、この座席自体そう長い運命でもないようです。但し、例外としてボックス部分とドア脇の固定部分については生き残っています。

そのため、換装車ではドえらくアンバランスな光景が広がっております。その画像は、また後日。

車端部は固定クロスシート形状となっています。残念ながら京急2100形のような座面跳ね上げ機構などは仕込まれていません(笑)。

このブロックにだけ唯一見られる窓側に慎ましやかセットの小テーブルが、この列車の機能と性格を如実に表しています。つまり、飲み食いは空港で(略)。

座席背面のドア側にはこのような「なんちゃってサルノコシカケ」が設えられております。無いより遙かにマシではありますね。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通1WWK101910mm
普通2WWK202910mm