283系電車 最終確認時期:2007年11月 | |
京阪神方面からの特急「オーシャンアロー」として知られた同車です。登場時「スーパーくろしおオーシャンアロー」と、おおよそマルスから吐き出される指定券では表示しきれない文字数の列車として有名でした。 先頭デザインを見ての通りで、イルカがモチーフではあるものの、近鉄のアーバンライナー(plus)や、伊勢志摩ライナーの親戚とおぼしきデザインが特徴ですね。 |
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普通車は1両交互でテーマカラーが変えられています。画像はパープルがベースになった車両です。 この形式、照明を見ると通路と窓上の3ラインとなっており、いかにも関西向け車両のDNAを感じるところですが、通路部分の照明は等間隔のスポット程度となっており、明かりの多くを窓から取り入れようと志向していると感じられます。 そう言う意味では、「昼」を意識したデザインと解釈することもできます。これで、窓上の照明が無ければ一転、ムードある大人の特急列車になるところですネ。 |
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もう1つのテーマカラー、ブルーがベースになった車両です。画像は少し彩度を強めているので、ブルーが映えていますが、後の画像を見ての通りで、実際はもう少しくすんだ感じになっています。 外観のパステルな色遣いに準えたと言うべきなのですが、少々色がボケ気味で没個性とも言われてしまうかも。尤も、これは北陸系統の681・683系電車や、山陰の187系気動車、「はるか」用281系などもそんな感じですから、同社のデザインコードなのでしょう。 |
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パープルベースの方、普通席は小糸工業製の2人掛WRK233が並んでいます。テーブルは、グループ利用がメインと判断したか、インアームテーブルのみとなっています。座席背面には、折り畳みできる(と言うか、バネでデフォルト跳ね上げ)ドリンクホルダーが備え付けられています。 |
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ブルー系のWRK233。車両全体のイメージが軽快なのですが、座席もこれまた軽快です。軽快すぎて…ソデ体のカバーが薄すぎ・ヤワすぎです。どのくらいかと言えば、手で押して緩く湾曲するくらい。 押した力で戻るところから、FRP辺りではないかと見ていますが…ちなみに、部分的に車販ワゴンが衝突したらしきカバー部分にヒビが入っていたこともあります(汗)。 |
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さる事件の影響から、普通席の一部ブロックはリネンが薄ピンク色のレディースシートとなっています。ここの指定席については、マルスでも別口座に組み込まれているようで、窓口で確認販売をするようです。 |
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1人掛席のWRK114です。窓側の非常ボタンもさることながら、登場時点ではなかなかビックリで進んだ設えをしていました。 |
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全展開状態です。リクライニング角度はまずまず一般的といえます。全体的な影は281系の普通席のそれと準じたような雰囲気を感じます。この座席は、新宮向きの時に通路側アームレストが跳ね上がるようになりました。 |
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座席は通路側を向いて固定できるようになっています。アームレストの跳ね上げは車椅子からの乗り移りができるようになっている仕組み。 これは、そのアシストをすると共に、ソデ体やシートピッチの関係で座席からの出入りが少々困難な状態の人でも容易に通路へ出られるようになる仕組みと評価できます。 |
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基本編成3号車には、このような展望ラウンジが備え付けられています。勿論、座席は海の方向を向いています。隣接が自由席(喫煙車)となっており、ハイシーズンには自由席難民の皆々様の避難先にもなっているようです。 今日的問題とすれば、南紀方面の特急は2007年ダイヤ改正時に行われた禁煙車拡大の対象から外れており(所要時間が長いということと、大人のリゾート路線として他機関との設備競合も要因か)、喫煙車比率が高いまま今に至っています。 このラウンジ、見ての通り灰皿が無いことから禁煙前提なのですが、空調装置の関係(壁面の吸込口や天井の換気扇が作用か?)で副流煙がドバドバ流れ込んできます。所々ヤニ汚れも激しいですネ。そろそろ全面禁煙ないし禁煙エリアの拡大を志向してもよいのでは? |
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串本〜新宮間で天気に恵まれれば、このような超展望が楽しめます。 |
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あまり使われているかどうか疑問ではありますが、壁面にはパネルディスプレイもあり、沿線案内や営業商品などの種々情報表示を行っています。 |
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多目的室もご多分に漏れず設置されています。扉がデカイわ(笑)。 |
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電話コーナーと洗面台。この辺りの構造は、681・683系とそっくりです。西日本らしい空間の纏め方と言えるのかも。 |
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さて、グリーン車に入って行きましょう。画像がいきなりクロ283だ、と言うレアッぷりはいつものことです。 北海道の283系気動車グリーン室内ほどではありませんが、この車両もライティングには凝っているんですネ。通路部分にスポットライト(ちゃんと通路切り返し部分通り並んでいる)があり、荷棚後方からは天井を照らし上げる間接照明があります。 昼は前面展望を害さないように、夜は夜でムードある室内を演出しているのではないかと思います。JR東日本253系のような直線的な薄暗さではなく、ムード(カーブ感のある)を保った造りは素敵です。JR西日本の車両については、新幹線でも700系B編成のグリーンに見られるように、夕方〜夜を意識したデザインには定評がありますね。 |
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1人掛はWRK113となっています。背ズリは前面展望に配慮したヘッドレストだけが抜き上がり、ショルダー部分が切り落とされた独特の形状をしています。 山陰特急「やくも」のリニューアル版「ゆったりやくも」のグリーン席も同フレーム・同形状のモノとなっています(座席型番は別だったはずですが)。 |
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全展開状態の図。フットレストはバネで跳ね上げ位置に復帰するタイプです。 掛心地については、モケットが少々モコモコしますが、腰部・背部の押さえどころはキチッと押さえた上で、詰物も奢られている納得満足なでき上がりだと思います。ショルダー部の切り込みも言われるほど気にはなりません。 |
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2人掛のWRK232です。この座席、大きめのワリに左右どちらかに寄らないと…と言った無理な体勢を強いられることはありません。その辺が熟成を重ねた小糸の座席と言えるかも知れません。 海を眺めるなら、新宮に向かって進行方向右側です。1人掛の1〜6番が海側(D席)になります。先述の1&2が車両中央で入れ替わった後、6〜11番のA席が1人掛になります。これは、クロ282・283共通となっており、前面展望の列が1列目か11列目かの違いとなります。 |
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切り返し部分の通路に対向する座席は、目隠し・フットレスト台・動線衝突を防ぐ衝立を兼ねたこんなのがあります。 無論、発券上は指名買いをしない限りはラストプライオリティとなることでしょう。 |
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車内の切り返し部分はこんな感じ。車販カートも器用にすり抜けて行きます。凄い。 |
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座席データ | 座席クラス | 掛人数 | 座席形式 | シートピッチ |
普通 | 1 | WRK114 | 970mm | |
普通 | 2 | WRK233 | 970mm | |
グリーン | 1 | WRK113 | 1160mm | |
グリーン | 2 | WRK232 | 1160mm |