カワサキワールド 最終確認時期:2007年8月

神戸メリケンパークエリアに白いメッシュ様の骨格も美しい神戸海洋博物館があります。隣接するポートタワーと共に、夕刻のライトアップでは画になる姿ですね。

その館内には、近接する川崎重工の企業博物館として「カワサキワールド」が併設されており、館内には同社も製造を行った新幹線0系電車のカット車体が展示設置されています。

川崎重工において700両余の製造を担当したとのことで、展示車体はその中でも最後のグループとされる1985年製造の車体を持ってきています。

車体のカラーリングはオリジナルのそれではなく、「ウエストひかり」調のままとなっています。

車体は先頭部から15m程度までを持ってきており、断面部分はこのようにパックリとされて通路と繋がっています。

車内を見ての通りで、2&3の基本的な座席配置パターンとなっていますね。

2人掛はWRK215に改座されています。当サイトで紹介しているJR西日本0系のWRK215と座席カラーが異なっていますが、茶系グレーとブルー系の薄紫の単に2種類あるだけです。

因みに、枕カバーもキチンと準備されており、Kawasakiのロゴ入りと言うちょっとマニアックにカッコイイものがセットされています。

3人掛はWRK302がセットされています。先のWRK215も同様ですが、窓のカーテンは撤去されています。勿論、博物館内なので、この設備内での飲食は禁止ですヨ。

WRK302については、当時、回転不可能とされていたシートピッチ940/980mmでなんとか回転を実現するため、血の滲むような工夫が盛り込まれています。これ、鉄道座席においては隠れプロジェクトX並じゃないかな?と勝手に思ってます。

まず、座席両脇のソデ体は完全固定として、3人掛の座席部分を回転させることとして、さらに回転直径を小さくするため、両脇の座席(A,C席部分)の横幅を切り詰めるだけ切り詰めています。現物をご覧になって最狭部をメジャーででも測っていただければ「!」なことが判っていただけるかと。それでも座り心地に言うほど影響が及んでないと感じられるのは驚異かも知れません。

背面から見てみると、背ズリ後端部分がスパッと面取りされており、さらに、座布団部分・シートリクライナの部分も見方によっては少々見苦しい、丸見えに近い状態になってしまっています。

前席がリクライニングするとき、その挙動を見ようとワクワクのぞき込んでしまうのは私だけで充分でしょう。

これとほぼ同じ造りの座席が、JR東日本200系電車の普通席(R62,71)にもありますが、細部の造り込みや座席回転時の背面角度処理などで、その考え方の違いを目にすることができます。

所在地交通座席特記事項
〒650-0042
兵庫県神戸市中央区
波止場町2番2号
(神戸海洋博物館内)
TEL 078-327-5401
JR三ノ宮駅前から
シティループバスで
「中突堤(ポートタワー前)」
下車徒歩すぐ
WRK215
WRK302
休館日・月曜日/年末年始
開館時間・10:00-17:00
神戸海洋博物館入館料が必要
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