|
新潟市鉄道資料館 最終確認時期:2004年11月 |
|
|
古くより交通の要衝として、鉄道の街として名を知られる新津。元、国鉄新潟鉄道学園の敷地は今、新潟市の地域学園として整備されています。
その一角に、新津の鉄道文化を今に伝える新潟市鉄道資料館があります。入口右側には新幹線200系電車の先頭部モックアップや、実物台車・信号機器などが展示されています。
|
以前より、Webサイトでその存在は知っていたのが資料コーナー、鉄道にまつわる記録映像を見ることができるエリアです。
ここの座席は単なる観覧席ではなく、鉄道座席を持ってきており、なかなか臨場感溢れる視聴スペースといえます。
|
|
|
画面側から見るとこんな感じ。発生品の座席を並べたため、多少の差違が見られるのがナイスです。この画像で既にピンと来られた方は…(略)。
|
まずは、臙脂色モケット、急行用サロ165から持ってきたR26形座席です。急行用グリーン席の特徴は、この三角形状の収納テーブル。
私は現役急行用グリーン席で記憶があると言えば、急行「東海」「砂丘」「たかやま」しかありませんでした…。特急ならずとも、いつか旅行でこの席に座れますように…とか思っている間に急行(用車両)グリーン席は消えてしまいました。
結局、このスタイルを楽しめたのはかつて165系で運用されていた大垣夜行375・372Mグリーン席だけでした。
|
|
|
そして、左前方に2席、モケットが段織りになってちょっと高級志向な風合いを感じる席があります。パッと見ると普通の人にとっちゃ特急用サロR27なのですが、よく見ると「!」となります。
チェックポイントは2つ、まずはアームレスト先端全体がフサギ板でカバーされている肘掛(R27は先端下部のみ)、ちょっと華奢な当て板で渡されているフットレストがポイントです。
|
最前列の座席も同様、リクライニング機構も健在な上に、クッションも新品同様の超良好コンディションとなっています。このメリハリの付いたバウンス感、もの凄く久々に体感できました。
|
|
|
それでは、この座席の素性を種明かししてみましょう。横引き出し式のテーブル、実は後に増設された後付け品であることをさておきまして…。
アームレスト先端、リクライニングレバーが内側に寄っており、その脇に何やらスリットとガイドレールらしき当て板が見えます。次に、アームレスト下のソデ体フレーム部分前面に何やらビス穴を埋めた痕が見えます。とどめに、ソデ体基部の上端にはこれまた何かのフタをしたらしき当て板が嵌められています。
この座席をリアルで使われた方は、既に相当のご年配と存じますが、これが151系(こだま形)に使われた旧2等席の自在腰掛R17形です。まさか、こんな所にこんな良い条件で残っているなんて夢にも思わなかっただけにしばし時を忘れて眺めておりました。
|
肝心な部分にズームイン(笑)。アームレスト下のスリット・テーブルガイド板がハッキリ判ります。ソデ体前面のタテ2つのビス穴痕、ここにラジオの中継イヤフォンを収納セットした基部がありました。
ソデ体基部上端のハメ板、ここトグルスイッチがあり、NHK第1・第2が選択できるようになっています。差し込み式テーブルは、前席背面の網袋部分、ここがごつい布袋になってテーブルを収納できるようになっていました。
後に183・485系のサロ席と設備を合わせるためか、横引き出しのテーブルが増設され、背面もタダの網袋に交換された車両があります。この座席はその車両から持ってきたモノと推測できます。
|
|