都市政策ネタの課目を履修ないし専攻する人が交通系を囓ると、一度は出くわす路面電車。交通モードとしての性能は十分知られたところですが、街中に高圧架線が走り回る問題が残ります。
私が学生時分もゼミでこの問題が出まして、当時「停留所給電、停留所間は無架線走行」のアイディアは話したことがあります。私如きが案出するくらいですから、構想やアイディアとしては誰しも思いつくところ。その頃、公で知られた技術的課題は、短時間給電時の熱問題や、電池開発、無架線下の安定走行でした。
鉄道技術のびっくり箱、鉄道総研はNEDO委託研究で実用前提の研究開発を行っています。走行自体は元豊橋鉄道車を使った試作1号車で実績を積み、短時間給電や悪環境下の確認段階としてイマドキの車体に希望を詰め込んだLH02形が登場しています。現場実験では、すでに札幌市電で厳冬期に走行試験を行っているなど、着実な成果を上げています。
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