甘木鉄道AR300形 最終確認時期:2008年9月

九州・福岡のほど近く、旧国鉄甘木線を第3セクター化した路線なのはよく知られたところ。

沿線人口の増大と、JR・西鉄との接続を意識したダイヤ編成で利用者は堅調。実際のところ黒字営業なのだとか…なんと優等生経営ですこと。

車両は、主としてAR300形が持ちますが、検査時などにイベント対応の特装車も一般運用に入るとか。

車内は、1&2配列のクロスシートを交えたセミクロスシートとなっており、通勤・通学時の混雑にも対応できるスペースが取られています。木目調の内装壁面がイイ味出してますね。

見晴らしが良いな〜と思ったら、トイレが無いんですね。片道30分程度ですから、特に必須の緊急性もなさそうですね、確かに。

クロスシート、2人ボックスは基山から甘木に向かって右側に設置されています。

パープル地の座席モケットに、ファンシーな色調のカーテンと、鉄道車両のイメージからは離れた感覚の空間作りがされているように見えます。

通路側のソデ体は、JR西日本の近郊形車両の転換クロスシートと同じパーツと見られます。

4人ボックス席は基山から甘木に向かって左側、乗車時間はせいぜい30分なので、特にテーブルなどもありません。

さてこのボックス席、一般的な3セク気動車のタイプと思ったら大間違い。凄く座り心地が悪いんです。ランバー部分の張り出しが見られず(メインでランバーに触れる部分はほぼ垂直)、座面は通常角度よりやや立ち気味。クッションが硬めなので、バウンスも食い付き感も無い…。

シルエットで似てる物と言われて一瞬躊躇したのですが、近似例としてのと鉄道の100形が出てきます(但し、座り心地はクッション構造の違いから全く別物)。最近の例からすると、背面についてはJR西日本の転換クロスシート背面をブッ立てて設置しました、みたいな風合いです。

元々、ある程度傾斜を付けて設置するべきものをこの角度で付けるのですから、まぁ、無理は出ますよね。あくまでも、この路線限定の仕様と言ったところです。

ロングシートも、背面がかなり立ち気味で設置されています。車体幅が狭めなので、幅を有効に使うための設えと解釈します。

基山側に車椅子スペースと、スロープが設置されています。この辺の対応は抜かりなし、のようです。

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