泉北高速鉄道12000系 最終確認時期:2017年5月

南海難波駅の隅っこから、ちょっと遠慮げに発着している泉北高速鉄道、着席通勤ニーズを受けたのか掘り起こしたかったのかはさておき、南海12000系をキンキラキンにしちゃった専用車が就役しました。

ネーミングは何のひねりもなく「泉北ライナー」、そのスケベイス然としたぱっと見のフォルムは、前面のカービングが災いしているモノと穏やかに指摘しておきたいと思います。

運行開始当初は、空気輸送で非難囂々だったようですが、最近は朝晩の時間帯が良いトコロでは固定客も付き始めているとか。

編成は4両で、メンテなどの関係もあるのか、基本的には南海12000系に準じた車体となっていますが、独自性を発揮したかったのか、各号車毎にイメージカラーが設定されています。

1号車は車体色に通じるゴールド、デッキから入るとなかなか迫力のあるカラーリングですね。

座席自体は、南海12000系のそれと同タイプです。特急普通席とすれば、過不足無く手堅い仕上がりになっていると思います。

車体側面は窓部分も含めて徹底的なラッピングシートで覆われており、外から覗き込み辛くすることで、ある程度落ち着いた空間作りを狙ったのかな、という意図を感じます。

車いすスペースは1号車のデッキ寄り、例によって例のごとく作り付け感全開のAC100Vコンセントが目に付きます。

2号車はグリーン基調の室内。

車内の床や荷棚の茶系と対比して、なんだか盆栽や植木っぽさも漂います。

お気づきだと思いますが、座席色とカーテンカラーは同系色になっているんですね。

3号車はパープル系ですが、地色が座席表地パターンに飲み込まれて、少し淡目になってるかな、と感じられます。

車体壁面等と見比べると、やや埋没色な印象でしょうか。

で、南海12000系にもあった「修行席」ですが、この3号車に設置されています。

ネット予約システム上では、販売除外席で指定できない模様ですが、飛び込み乗車した場合はここが充てがわれるんですかね…。

で、戸袋に使う…かもしれない、あの半端スペースも健在でして…(苦笑)。

座席背面から見る付帯設備ですが、上から帽子掛け、背面テーブル、網袋、(網袋の中に)傘・杖用バンド、AC100Vコンセント、フットレスト…となっています。

座席自動回転機構があるため、座席下のヒーターが目立つトコロにコンニチハ。

難波側になる4号車は、赤を基調としています。

壁面隅用の跳ね上げテーブルが、JR東日本の近郊グリーン車で使うタイプをまんま流用っぽい件。

折角統一トーンで仕上げられているのですが、こういうところで妙に浮いた感じを残すのは残念かな、という印象です。

客室外区画の壁面は、これでもか、とばかりにキンキラキンの化粧シートや化粧板が奢られています。削っても無駄な意味で。

4号車デッキ脇には、サービスコーナーとして清涼飲料水の自動販売機が設置されています。

右のゴミ箱部分にあるポールと、ふにょりとした仕切りバーは南海10000系にも見当たったもので、南海系特急車として、ささやかに独自デザインを主張している印象を受けます。

例によって例のごとく、ドアっぽくなりそうなどこかの区画も健在。特にマーク等の明示はありませんが、体のいい携帯電話コーナーにされている模様。

1号車の洗面台区画、もう金色バリバリ。

そこへ蘇芳色のカーテンと、色の組み合わせだけで見ればゴージャス感満杯です。

デッキ部分も、ドアそのものと監視カメラ以外はなかなか派手な装い。

路線性格上、沿線利用者がメインの列車ですが、ご用とお急ぎでなければ、怖い物見たさで乗ってみるのも面白いかもしれません。

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座席データ座席クラス掛人数座席形式シートピッチ
普通席2不詳1010mm