北九州銀行レトロライン・トラ70000形(潮風号) 最終確認時期:2010年5月

九州の歴史的な玄関口となる門司港レトロエリア。昔ながらの建造物から、最新モードのオシャレビルまでがパッケージのように溶け込む中に響くはバナナの叩き売り…そんな脇っちょから和布刈地区まで、ゆるゆると10分余のショートトリップを楽しめるのが「やまぎんレトロライン」の潮風号です。

北九州市の所有する線路施設で、平成筑豊鉄道が車両を運行し、北九州銀行がネーミングライツで名を冠する三層構造。更に言えば、車両は元・南阿蘇鉄道のトロッコ列車と、何というか結構な「寄せ集め」だったりします。

かつて、門司港ホテルに泊まったことがあるクチなのですが、当時はまだそんな施設が無かったので、先日来訪してビックリ(笑)。

列車は、土日であれば概ね30分ヘッドでやってきます。2両編成で1両は指定席。1両が自由席と判りやすい設定。自由席、土日は結構並びます。

指定席全景…といっても、元は貨物車両ですからね…。

自由席全景…車両の端部は運転席然としていますが、左側は係員用の立席スペースみたいな感じです。右側はギリギリまでボックス席がしつらえられており、色んな意味で輸送力重視設計(笑)。

自由席車両の指定席車両側には車椅子スペースもあります。

座席は板張りのボックスシート。何の躊躇いもない割り切りのベンチシートであります。ボックス中央に大きなテーブルがセットされています。これが、案外カメラを置いたりで役立ちます。

ボックス席自体、そんなにボックス間ピッチがあるわけでもありませんので、リュックやバッグはできるだけ、座席下の空間に入れた方がお互い幸せになれると思います。

車端部のボックス席はこんな感じ。何せ、垂直を地で行く座席であります。

座席だけをナナメ撮りしてみるとこうなります。座り心地の概念を丸ごと吹き飛ばす超板張り、それでもフレームパイプの通路側については、板面の切り欠きを設けて掴手ができるようになっています。

座り心地ですが、元・貨車、それも板バネ、さらに板張りの座席と来れば、時速換算ではゆるゆる走行でも、なかなかお尻にズシンと響くものになります。走行中、ズビズビとした微振動が常に車体に伝わっています。お尻に爆弾のある人は事前にクッションを持って行くと幸せになれるでしょう。

座席指定プレートはこんな感じ、窓枠の下部にセットされています。

・奇数山側・偶数海側、A・Bが門司港側、C・Dが和布刈側。
・さらに、A・Cが窓側、B・Dが通路側となります。

指定を取った時の参考まで。

指定席・自由席とも、やけに天井の色だけが浮いた水色だな〜と思っていたのですが、ノーフォーク広場駅〜関門海峡めかり駅間のトンネルでは、ブラックライトに反応して天井の蛍光イラストが浮き出てきます。

ヒヤッとするトンネルでドキッとしてみるのも一興。

イラストは関門海峡の名物にちなんだものが多く描かれています。

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