8000系電車(リニューアル後) 最終確認時期:2006年11月 | |
四国の特急電車と言うと、ダサカッコイイのかサイケデリックなのか前衛的なのかよく判らない一面を垣間見せられる思いです。 暴力的なスペックを秘めつつも、それをチラリとも見せない足まわりと走りに密やかな美学すら感じる8000系、2004年に出場したての増結編成3両をキャッチしておりましたが、先日、ようやっとメイン編成を含めて撮影できました。 高松・岡山側先頭は、グリーン席の位置を示す濃紅のイメージカラーが映えます。 |
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松山側先頭はオレンジがベースのカラーになっています。8000系はメイン5両編成と増結3両編成の8両が基本となっており、日中のは岡山〜松山間(しおかぜ)に5連が、高松〜松山間(いしづち)に3連が入っています。 その目で見ると、これが高松発と言うことが一目瞭然。 |
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以前より、一部では「偉大なるやっつけ仕事」と言われた連結側顔面ですが、リニューアル後の塗り分けはこんな感じ…どうみても、低血圧・寝不足な寝起き顔です。正直、隣での添い寝は御免被りたく候(殴)。 しかし、赤・黄(オレンジ)・青と、なんだか某戦隊シリーズの如き陣容であります。何とも解りやすい(笑)。 |
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この列車に乗ったら松山に向けてやはり右側を陣取りたいモノです。海岸線ギリギリ、いかにも瀬戸内海といった風景に加え、右に左に…ガンガンの振子を堪能しつつ楽しめます。午後になると日射が直撃してしまってちょっと辛いですが、それもまた味というものでしょう。 |
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では、まずは指定席へ。今回、指定席は「自然豊かな癒しの国」をイメージし、暖色系でまとめています。 それでも、デザインコード的に直線的なイメージは堅守しており、この辺は保守的というか手堅いというか…四国らしいな、と思わされる面です。ある程度の汎用性が無ければならない車両ですから、その辺が到達点だとは思いますが…。 |
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グリーン車の後方、半室普通席部分です。ちょっとこじんまりして、妙に落ち着く空間でもありますね。 |
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座席は交換されています。木によるバックシェルは九州新幹線800系(+その他有象無象の九州車)に続いてます。ここまで後背部で回り込んだ形状であれば、さしずめウッドシェルとでも言えば良いのでしょうか?ヘッドレスト部分、高めに張り出して手摺りを兼ねており、最も外縁に収納式のコート掛が見えます。 座り心地ですが、リニューアル登場当初の座面・背面はかなり柔らかめに作られており、詰め物がスカスカでした。同様のブーイングは相当あったようで、後日全取っ替えされていたりします。それでもなお、シート表地のよそよそしさから来る「しっくり来ない感じ」が残っており、残念であります。 肩からヘッドレストに掛てのへこみが以前の座席より強調されていることも相まって、相対的に座面が強調されたように思えます。 |
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メイン編成の7号車は、座席色が柄入りのブルー系統になっています。ウッドシェルや荷棚のカラーリングとの対比を考えるとこっちの方がセンスよく見えます。 松山発の列車では、岡山行きを基本として特にご指名のない限り、普通指定席を取るとこの号車にあてがわれることが多いようです。 |
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座席自体は先に紹介した指定席の色違いです。設置時の設定差か、リクライニング角度は後にリニューアルされた方が大きめに取られているようです。 ソデ体はかなり華奢なデザインとなった一方、テーブルは収納時高さを合わせるためか、かなり厚めに造られています。当初計画ではアームレスト先端に折りたたみ式のドリンクホルダーがあったようですが、現物には特にそのような機能はありません。 |
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増結編成の指定席部分にはこの車内全景の手前のような色違いリネンが置かれている区画があります。 |
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高松側2列8名分が女性専用席となっており、リネンでそのことが明示されています。 |
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運転台側のデッキ仕切扉、扉両脇の木目調の装飾板にイメージを見て取ることができます。 |
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デッキ側、それまでこの向きでは右に寄っていた細長い片寄り窓が真ん中になり、扉色もグレーをベースとしたものになっています。 |
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車両両端の座席に設えられている大荷重に対応したパソコン用テーブルです。テーブルの左下にAC100Vのコンセントがあり、電源を気にすることなく利用することができます。 かつて、グリーン/普通指定席合造車において、総務省が絡んでの列車内モバイル実験がありました。その名残で、一部車両には大型テーブルが残っていましたが、コンセント位置などに取って付け感は拭えませんでした。 こちらはコンセント位置なども改善され、よりスマートになっています。難を言えば、マシンを置いたら何だか体をせり出さないとキーボードに手が届かない悪寒もしますが…。 |
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8号車、半室普通指定席部分のデッキ向きパソコン用テーブルです。 |
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自由席ブロックです。左側にドドンと控えるはその喫煙室です。座席自体はリニューアル前そのままに残されています。 |
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喫煙室前の座席、よく見ると回転ペダルが見当たりません。そういえば、上の全景写真の喫煙室側壁面に何か貼ってあったような…。 |
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…そうですか、ハイ、よく解りました(笑)… |
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喫煙室です。定員は特にありませんが、せいぜい2〜3名と言った感じです。入口はデッキ(出入扉脇)にあり、客室からはアクセスできません。 |
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デッキ部分です。JR四国の持つ「美」は時として「へ?」みたいな場所に凝縮されているような気がします。そもそもは2000系気動車の2000年記念エンブレム…あれは美しかったですねぇ。 さて、この形式ではドア内側のこのデザイングラデーションがピカイチです。単品ではダメ、この周囲の色と風合いがあって引き立つ空間美です。虎や龍の刺繍だけではダメなんです(笑)。 |
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デッキ部分、岡山・高松・松山を地図で示し、走行区間をアピールしています。新手の踏み絵とも言えます(殴)。 |
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デッキ・洗面台部分です。スポットライトを多用し、蛍光灯一辺倒な雰囲気を脱しています。洗面台カーテンは四国の名所・名産イメージをイラストにした柄、杉を意識した木目調と良いコントラストを成しています。 トイレは撮影こそしていませんが、洋式となっています。JR四国の特急車両では初めての採用例となるのでしょうか?ようやっと…という感もしますが。 |
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洗面台です。特徴があるのは洗面器。洒落た染め付け柄の陶器を使っています。欲を言えば、もう少し内寸が大きければ良かったかなぁ、と思います。 |
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ジュース類の自動販売機は1号車と8号車にあります。 |
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さて、グリーン席に入っていきます。見た目に鮮やかなブルーが印象的な1&2配列×6列=定員18名の何ともこじんまりな空間となっています。 松山から乗る場合、改札からは最も遠い場所に位置します。それが故に、無用の通り抜けなどがないと見れば結果的にオーライと言うべきでしょう。 |
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背面から見ると、ウッドシェルのカラーと座席の表地、床面の色がなかなかの対照色となっています。これはこれで綺麗な取り合わせだったり…もちろん、色面積的なバランスはチョイと難に思えますけど。 |
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座席は住江工業製の回転リクライニングシートが採用されました。2人掛席でも回転がグラつかず、しっかりした固定をしています。 |
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運転台後ろには旧座席のフットレストとテーブルがそのまま残っています。同様に、普通指定席側の壁面にも残っています。 |
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珍しくこんなアングルから。リクライニング量は少々絞り気味でしょうか。 |
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背面から。ウッドシェルの直線的な造形が、この座席背面のデフォルト角度を明示しています。 グリーン席には車内誌代わりに「GAJA」が時折入っていることも。 |
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1人掛席。大きな窓で車窓を楽しむなら、高松・岡山側から奇数番号、松山からなら偶数番号をキープしましょう。 |
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全展開状態。広々としたシートピッチでゆとりの一時が楽しめます。 |
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1人掛席で、松山に向けた時の窓側アームレストを見るとリクライニングボタンの位置が窪んだパーツ。 |
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荷物棚したの読書灯はしっかり残っています。あまり活用されていないようですが、間接照明のため室内照度がグンと暗いです。やはり夜間にちょっと本を読みながら…などには必需品です。 |
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グリーン席側の出口デッキですが、編成によって床面の地図があったり無かったり…。 客室との仕切扉はセンサー式の自動扉ですが、感応範囲が半端に広い上、直射日光の反射で反応してしまう模様。車内販売も無くなった今、いっそタッチ式とか大形の押しボタン式にした方がスッキリするように思えます。 |
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座席データ | 座席クラス | 掛人数 | 座席形式 | シートピッチ |
グリーン | 1 | 不明(住江工業製) | 1170mm | |
グリーン | 2 | 不明(住江工業製) | 1170mm | |
普通(リニューアル席) | 2 | 不明(住江工業製) | 980mm | |
普通(在来普通自由席) | 1 | 不明(小糸工業・天龍工業製) | 980mm | |
普通(在来普通自由席) | 2 | 不明(小糸工業・天龍工業製) | 980mm | |
え?やけにあっさり書いてるじゃないか、って?。ここから先は覚悟を決めてどうぞ。 |